我等オカ研特捜部
異端児達の学園生活
~谷口の場合~
最近全然眠れない、あいつと出会ってからというもの生活が一新されてしまった。
お陰でこっちはオカルトに対しての対応策を真剣に考えなくてはいけなくなった。
そもそも生まれ育った場所が悪かった。
そこまで大きくなかったが神社で神主をやっている薄い影をした祖父は、俺に小さい頃から心霊の類いの話を聞かせ続けた。
子供だった俺としては心霊現象の英才教育を受け育ち、それに対応する手段を探すのに必死になっていた。
それは祖父なりに俺を神道へと誘う巧妙かつ卑劣な手段だったのであろう。
まんまと罠に掛かった俺ではあったが、高校にもなると流石に霊や妖怪は信じられずUFOに走っていた。
しかし荒木と出会い、そしてあの小山と出会ってからというもの話が変わっていた。
初めはどうせ変わり者の俺と荒木をからかう為のいたずらか罰ゲームだろうと思っていた。
だがいかんせん女性慣れしていない俺にとって小山は女性としては魅力的であり、仕方なく彼女がいう話を調べていると忘れかけていたオカルト魂に火が着いた。
それからは鬼、猿、老婆と続けざまに伝説の類いを突きつけられる羽目にあう。
鬼の親子は良かったが問題はBARでの事件である。
清ばあに頭を押さえつけられ一切抵抗が出来なかったあの日の帰り道。
端から見れば楽しく話しながら歩いていたあの日。
何も出来ず二人に助けられた事に1人苛立ち、無力感を味わっていた。
二人よりも知識があったはずだった。
二人よりも妖怪の対応策も知っていた。
本気で隊長を気取っていた自分が恥ずかしかった。
谷口
「じいちゃん妖怪って見た事ある?」
谷口は祖父のやっている神社にやってきた。
祖父
「今も見とるし、何度か取り付かれたというのはあったがな」
谷口の祖父は普段着で神社で焚き火に当たっていた。
谷口
「妖怪って倒せる?」
祖父
「倒せるかどうかは知らんが、方相氏という輩が昔はいたそうな」
谷口
「方相氏?」
祖父
「鬼払いの儀を行う神職だったそうな」
谷口
「それは事実?
どうやってなるん?」
祖父
「史実なんだが詳しくは忘れた」
谷口
「ふーん」
祖父
「しかし、鬼払いの方相氏は次第に払われる存在になったそうな」
谷口
「なんでなん?」
祖父
「人外を払うもまた人外ということじゃろ、だが心配するな鬼なぞおらん。
幽霊はおるがな、昔、鬼に憑かれたという奴に適当にそれらしい事やったら治りよったわ、ひひひ」
谷口
「そーでもないんだけどなー」
祖父
「ワシも妖怪好きだがな?
いっそこの時代に妖怪神社で売り出すか?」
谷口
「ここの神様が怒りだしそうだな」
祖父
「ふふ、鬼なんぞおらんわ、子供の頃脅かし過ぎたかな、ひひひ」
谷口
「妖怪はいるんだけどなー」
祖父
「うちにガミガミ婆さんちゅーのはおったが、ふひひひ」
谷口
「ばーちゃんが今日はじーちゃんの好物の栗ご飯作ってた」
祖父
「そらエエの」
俺はじいちゃんと家に向かいながら次に何かあれば二人を守ろうと覚悟を決めた。
最近全然眠れない、あいつと出会ってからというもの生活が一新されてしまった。
お陰でこっちはオカルトに対しての対応策を真剣に考えなくてはいけなくなった。
そもそも生まれ育った場所が悪かった。
そこまで大きくなかったが神社で神主をやっている薄い影をした祖父は、俺に小さい頃から心霊の類いの話を聞かせ続けた。
子供だった俺としては心霊現象の英才教育を受け育ち、それに対応する手段を探すのに必死になっていた。
それは祖父なりに俺を神道へと誘う巧妙かつ卑劣な手段だったのであろう。
まんまと罠に掛かった俺ではあったが、高校にもなると流石に霊や妖怪は信じられずUFOに走っていた。
しかし荒木と出会い、そしてあの小山と出会ってからというもの話が変わっていた。
初めはどうせ変わり者の俺と荒木をからかう為のいたずらか罰ゲームだろうと思っていた。
だがいかんせん女性慣れしていない俺にとって小山は女性としては魅力的であり、仕方なく彼女がいう話を調べていると忘れかけていたオカルト魂に火が着いた。
それからは鬼、猿、老婆と続けざまに伝説の類いを突きつけられる羽目にあう。
鬼の親子は良かったが問題はBARでの事件である。
清ばあに頭を押さえつけられ一切抵抗が出来なかったあの日の帰り道。
端から見れば楽しく話しながら歩いていたあの日。
何も出来ず二人に助けられた事に1人苛立ち、無力感を味わっていた。
二人よりも知識があったはずだった。
二人よりも妖怪の対応策も知っていた。
本気で隊長を気取っていた自分が恥ずかしかった。
谷口
「じいちゃん妖怪って見た事ある?」
谷口は祖父のやっている神社にやってきた。
祖父
「今も見とるし、何度か取り付かれたというのはあったがな」
谷口の祖父は普段着で神社で焚き火に当たっていた。
谷口
「妖怪って倒せる?」
祖父
「倒せるかどうかは知らんが、方相氏という輩が昔はいたそうな」
谷口
「方相氏?」
祖父
「鬼払いの儀を行う神職だったそうな」
谷口
「それは事実?
どうやってなるん?」
祖父
「史実なんだが詳しくは忘れた」
谷口
「ふーん」
祖父
「しかし、鬼払いの方相氏は次第に払われる存在になったそうな」
谷口
「なんでなん?」
祖父
「人外を払うもまた人外ということじゃろ、だが心配するな鬼なぞおらん。
幽霊はおるがな、昔、鬼に憑かれたという奴に適当にそれらしい事やったら治りよったわ、ひひひ」
谷口
「そーでもないんだけどなー」
祖父
「ワシも妖怪好きだがな?
いっそこの時代に妖怪神社で売り出すか?」
谷口
「ここの神様が怒りだしそうだな」
祖父
「ふふ、鬼なんぞおらんわ、子供の頃脅かし過ぎたかな、ひひひ」
谷口
「妖怪はいるんだけどなー」
祖父
「うちにガミガミ婆さんちゅーのはおったが、ふひひひ」
谷口
「ばーちゃんが今日はじーちゃんの好物の栗ご飯作ってた」
祖父
「そらエエの」
俺はじいちゃんと家に向かいながら次に何かあれば二人を守ろうと覚悟を決めた。