足跡が其処に
一冊の本

貴方と見た一冊の本には
貴方のような少年が居た

空を撮ることが難しいと
空に恋い焦がれる
優しい目をした少年

その少年は事故で逝ってしまった
その少年にも大切な少女が居た

貴方はその本を読み終えた後
その本を撫でながら

置いていくのも
置いて行かれるのも
どっちも辛いね、と

私をじっと見つめながら
悲しみを帯びた瞳で

そう、呟いた
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