超絶危険!?ブラザーズ
「りあちゃん…………ハァ、仕方ないな」
よし!
そのまま諦めて帰れ!!
つい、布団の中でガッツポーズを決めた。
「あと5秒で起きなかったら、朝食の代わりにりあちゃん食べるから」
…………………へ?
今なんて?
「ごぉ~よ~ん」
そうしているうちにも、結哉くんのカウントが始まった。
慌ててベットから飛び起きる。
「さ~ん に~」
身だしなみを整えている場合じゃない!!
私は色んな所に足をぶつけながらもドアに向かって急ぐ。
「い~ち ぜ…」
ガチャ
「お、おは……おはようございます」
息を乱しながら挨拶をする。
あ、危なかった……
超ギリギリだった……
結哉くんはいきなり開いたドアに一瞬だけ目を丸くしたけど
「おはよう」
次の瞬間には溶けてしまいそうな爽やかな笑顔を浮かべた。
相変わらず、高校生には見えない。
それは他の二人にも言えることだけれど……
今時の男子って、こんなに大人っぽいの?
「兄さんたちも待ってるよ。ほら、行こう」
「……えっ」
私、まだ部屋着だし。髪ボサボサなんだけど。
一応私だって女の子だし、イケメンの前には
ある程度の準備をしたい……。
そんな乙女心を知るよしもない結哉くんは、私の手をぐいぐい引っ張る。