超絶危険!?ブラザーズ
とりあえず、昨日と同じ席に座る。

テーブルには美味しそうな料理が所狭しと並んでいた。


身の危険があるとはいえ、この家の環境は凄く快適なんだよね。さすがお金持ち。

私は早速、目の前のスクランブルエッグに手を伸ばす。


「~~っ!!」

何この美味しさっ!?

本当にただのスクランブルエッグ?

夢中で口へ運び、お皿を空にする。


一通り食事を終た私は、満足して箸を置いた。

ふと視線を感じて横を見ると、結城さんがジーっとこちらを見つめていた。



「………あ、の?」

非常に居心地が悪いのですが!?

顔を赤くして狼狽している私とは違い、結城さんは涼しい顔で


「…ん、可愛いなと思って」

やっぱ女の子っていいね、なんて言いながらクスクス笑った。


「……………」

視線をテーブルに戻す。

私、昨日からどんだけ可愛いって言われてんだ。


………わかってるけどね。

油断させて、心を許した瞬間にバージンを奪うっていう魂胆はわかってるけどね。

そんな整った顔で気安く可愛いとか言わないでほしい。



「あ…りあちゃん、卵ついてるよ」

「嘘!? どっ、どこに」

「待って。今取ってあげる」


そして、結城さんの手が回ってきたのは何故か私の頭。

その手に力が入る。


状況を飲み込めていない私はされるがまま、彼の方へ引き寄せられた。





頬に感じる 不思議な感触。


それが舌だと気付いたのは、数秒が経過してからだった。




「~~っ///!?!?」

頬が急激に熱を持つ。

今の私の顔は、ゆでダコにだって負けない自信がある。

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