超絶危険!?ブラザーズ
――――――…
昨日*
問題が起こったのはその日の午後。
正確に言うと午後1時55分。
その時までは良かったんだ。
土曜日だったからみなさん揃ってて、家の設備を説明してくれたり、ジェンガなんかで遊んだりして。
兄弟ってこんな感じなのかって、一人っ子の私にとっては貴重な経験だった。
嬉しくて、楽しくて
時間はあっという間に過ぎた。
これからもこの生活が続くのかと思うと、思わず頬が緩んだ。
午後1時54分
そんな榊家へ 一通の手紙が届いた。
「結哉、誰から?」
「ん~っと……あ、父さんからだ」
「なんて?」
「ちょっと待って~」
結哉くんが便箋ののり付けされているところを手で割く。
そして、午後1時55分
「……………」
手紙を凝視したまま結哉くんが動かなくなった。
不信に思って横から除きこんだ結城さんと結斗くんも固まる。
一体、なんて書いてるんだろう?
「あの~…」
「あ、うん。じゃあ、読むよ」
長男の結城さんが結哉くんの手から手紙を取って、読み始めた。
「息子たちよ。
りあちゃん来てから楽しい生活を送っていると思う。
私は今回のりあちゃんの訪問をいい機会だと考えていてね、前々からお前たちは誰が家督を継ぐかでもめていただろう?
そこで、りあちゃんの心を射止めた者に家督を継がせるものとする。
父より」
「………………………は?」
なんともマヌケな声が出た、と自分でも思う。
「…何かの間違いですよね?」
「………いや、間違ってない」
だ、だって…
そんなバカな話あるか!?
なんで私に家督とか賭けちゃうの!!
はっきり言って皆さんのお父さん、跡取りとかどうでもいいんじゃないの?
もめるのがめんどくさいから適当にあしらおうとか思ってるんじゃないの!?
昨日*
問題が起こったのはその日の午後。
正確に言うと午後1時55分。
その時までは良かったんだ。
土曜日だったからみなさん揃ってて、家の設備を説明してくれたり、ジェンガなんかで遊んだりして。
兄弟ってこんな感じなのかって、一人っ子の私にとっては貴重な経験だった。
嬉しくて、楽しくて
時間はあっという間に過ぎた。
これからもこの生活が続くのかと思うと、思わず頬が緩んだ。
午後1時54分
そんな榊家へ 一通の手紙が届いた。
「結哉、誰から?」
「ん~っと……あ、父さんからだ」
「なんて?」
「ちょっと待って~」
結哉くんが便箋ののり付けされているところを手で割く。
そして、午後1時55分
「……………」
手紙を凝視したまま結哉くんが動かなくなった。
不信に思って横から除きこんだ結城さんと結斗くんも固まる。
一体、なんて書いてるんだろう?
「あの~…」
「あ、うん。じゃあ、読むよ」
長男の結城さんが結哉くんの手から手紙を取って、読み始めた。
「息子たちよ。
りあちゃん来てから楽しい生活を送っていると思う。
私は今回のりあちゃんの訪問をいい機会だと考えていてね、前々からお前たちは誰が家督を継ぐかでもめていただろう?
そこで、りあちゃんの心を射止めた者に家督を継がせるものとする。
父より」
「………………………は?」
なんともマヌケな声が出た、と自分でも思う。
「…何かの間違いですよね?」
「………いや、間違ってない」
だ、だって…
そんなバカな話あるか!?
なんで私に家督とか賭けちゃうの!!
はっきり言って皆さんのお父さん、跡取りとかどうでもいいんじゃないの?
もめるのがめんどくさいから適当にあしらおうとか思ってるんじゃないの!?