愛しさを抱きしめて
夢と現実
結局その日は志乃の家に泊まらせてもらい、朝食までご馳走してもらい家に送らされた。
「ありがとう」
車に降りるとき、やっぱり志乃がエスコートしてくれて驚いた。
「メールするから、また月曜」
志乃はわたしの額にちゅ…と甘くて軽いキスを落とし、それだけ言って車に戻り発車した。
「志乃…」
今さっき会ってたくせに、もぅ会いたくなってきてる…。
シャワーを浴びに浴室へ向かい、会いたい衝動を抑える。
志乃の家では緊張してなかなか眠れなかったので、布団にダイブして欲望のままに瞳を閉じた。
眠りに入る前に思い浮かぶのは、志乃の少し微笑んだような笑顔だった。