愛しさを抱きしめて
------夢を見た-----
綺麗で自慢のお母さんと優しい家族思いのお父さんの間に仲良く手を繋いで歩いているわたし。
この頃は幸せで溢れていた時間だった。
いつからだろう?家族での会話は全くと言っていいほどなくなった。
五歳を過ぎた頃、お母さんは別の男の人と頻繁に会っていた。
小さくても解る、世間で言う【浮気】だと。
男の人はお父さんに似て、優しくて気さくな人だった。
お父さんは真面目な人で、いつも帰ってくるのは遅かったから気付いているのさえ分からなかった。
わたしが目が覚めて、階段を下りていると聞こえているお父さんとお母さんの荒々しい会話。
「まさか浮気してるんじゃないの?」
ねぇ、どうしてお母さんはそんな表情で低い声を出すの?
「日和が起きたらどうするんだ、静かにしなさい」
お父さん、どうしてそんな冷たい態度をとるの?
その場で小さく蹲った。
その会話を聞きたくなくて両手で耳を覆った。
綺麗で自慢のお母さんと優しい家族思いのお父さんの間に仲良く手を繋いで歩いているわたし。
この頃は幸せで溢れていた時間だった。
いつからだろう?家族での会話は全くと言っていいほどなくなった。
五歳を過ぎた頃、お母さんは別の男の人と頻繁に会っていた。
小さくても解る、世間で言う【浮気】だと。
男の人はお父さんに似て、優しくて気さくな人だった。
お父さんは真面目な人で、いつも帰ってくるのは遅かったから気付いているのさえ分からなかった。
わたしが目が覚めて、階段を下りていると聞こえているお父さんとお母さんの荒々しい会話。
「まさか浮気してるんじゃないの?」
ねぇ、どうしてお母さんはそんな表情で低い声を出すの?
「日和が起きたらどうするんだ、静かにしなさい」
お父さん、どうしてそんな冷たい態度をとるの?
その場で小さく蹲った。
その会話を聞きたくなくて両手で耳を覆った。