愛しさを抱きしめて

次の日から噂が流れた。

《佐倉日和が右京志乃と付き合っている》

本当のことなんだけど、なんだかめちゃくちゃ睨まれてる…。

「つかさ、志乃と付き合うとかマジありえないつーの」

志乃のことを貶しているのか私のことを貶しているのかまったくわからん。

「日和、話あるんだけど…」

噂をすれば…と志乃が罰の悪そうな顔でやってきた。
来た場所は裏庭。リンチ?カツアゲ?
うわ、似合ってない…

「ごめん」

え?なんで謝られてんだろう?
振られてるみたいに聞こえるから謝んなくていい、と思うけど…

「謝る必要ないよ、堂々と付き合いたいし」

キョトンとする志乃に笑う。

「俺は真剣に考えて…!あぁ…日和はそういう子だった…」

む…、そういう子ってどういう子だよ。
しかもはじめの方とてもキュンときた。
それに、何苦笑いしてんのさ…
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