エトワール~君が描く夜空~
「大丈夫だよ」
穏やかな声が、耳朶に響く。
柔らかな髪が頬をくすぐり、私は思わず目を細める。
暖かい……。
後頭部に回った彼の手が、私の頭を優しく撫でる。
それが妙に心地よくて、無意識に強張っていた身体の力を抜いた。
「大丈夫だよ。大丈夫だから」
「……――して」
「え?」
「どうして、見ず知らずの私に、こんなに優しくしてくれるの?」
私、この人の前で変なことしかしてないのに。
飛び降りようとしたり、急に叫びだしたり震えたり……。
明らかに変な人……てか、危ない人なのに。
彼に身体を預けたまま、恐る恐る彼の方に視線だけをやると青年は頭を撫でていた手を止めて私からゆっくりと身体を離して、私の顔をじっと見つめニコリと微笑した。
「なんでだろうね?」
「……は?」
「俺にも、分からないや」
「……」
「ただ、君が辛そうだったから――今にも消えてしまいそうだったから、声をかけたんだ」
穏やかに微笑み、彼は夜空を見上げる。
不思議な人……だなぁ。
穏やかな声が、耳朶に響く。
柔らかな髪が頬をくすぐり、私は思わず目を細める。
暖かい……。
後頭部に回った彼の手が、私の頭を優しく撫でる。
それが妙に心地よくて、無意識に強張っていた身体の力を抜いた。
「大丈夫だよ。大丈夫だから」
「……――して」
「え?」
「どうして、見ず知らずの私に、こんなに優しくしてくれるの?」
私、この人の前で変なことしかしてないのに。
飛び降りようとしたり、急に叫びだしたり震えたり……。
明らかに変な人……てか、危ない人なのに。
彼に身体を預けたまま、恐る恐る彼の方に視線だけをやると青年は頭を撫でていた手を止めて私からゆっくりと身体を離して、私の顔をじっと見つめニコリと微笑した。
「なんでだろうね?」
「……は?」
「俺にも、分からないや」
「……」
「ただ、君が辛そうだったから――今にも消えてしまいそうだったから、声をかけたんだ」
穏やかに微笑み、彼は夜空を見上げる。
不思議な人……だなぁ。