天然王子様に振り回されて
会ってどうする・・・とかあるわけじゃないけど。



実の父親に、会えるなら、会ってみたいと思ったんだ。


ただ、それだけ。




まぁ、会えるかどうかも定かじゃないけど・・・



大丈夫!

ラッキーセブンの日だからっ!!!


大事なことだから、2回、繰り返したよ!




「いらっしゃいませー」


明るい挨拶がそこここから聞こえた。




お客さんは、いい具合に入ってる。


空いてるわけじゃない。

けど、そこまで混んでるわけでもない。




私は、カウンター席に座った。



マスターとかって、普通、カウンターにいるよね?


とか思ったから。




カウンターには、1人の30代後半~40代前半ぐらいのおじさんがいた。



ごくり。

思わず、生唾を飲み込んだ。




おじさんが、こちらを見た。


そして・・・目を見開いた。






「瑞穂・・・・・?」


かすれた声で、小さな声で呟かれた名前は。

紛れもない、お母さんのもので。




あぁ、やっぱり。


思わずふにゃりと微笑んだ。



ゆるゆると、首を振りながら。





違う。違うよ。


お母さんじゃなくて・・・・・








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