天然王子様に振り回されて
目に留まったのは・・・



"冬のおススメ!

できたてホカホカ、アップルパイ♪"




というもの。



あー・・・美味しそう。




今は3時30分ちょっとすぎぐらい。


小腹も空いちゃったし・・・頼んじゃおっかな。






私はそう決めて、お父さんを見た。



「じゃあ、アップルパイと、カプチーノをお願いします。」




お父さんはにっこり微笑んで。



「かしこまりました。少々お待ちください。」


そう言い、奥の方へ、注文を言いに行った。






すぐに戻ってくると、私に言った。


真剣な顔で。




「羽依、明日、定休日なんだ。

だから、会えないか?」




私は、頷いた。



「うん。会えるよ。

いつ、会う?」


お父さんはホッとした様子。



「じゃあ、午後3時に。

この店の前で、待ってる。」



「分かった。絶対、来るね。」



私は、笑顔で答えた。











・・・・・・良かった。


私、知りたいことがあるから・・・・・。





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