天然王子様に振り回されて
「このお母さんが、酔って道端で倒れて、

警察に保護されたってことが原因なんだよっ!!!」



「「・・・・・・・・・・・・えぇ!?」」





お父さんと千秋先輩が、驚きの声を上げた。



お母さんはアハハと笑ってる。


実に能天気に。





私はぐっと拳を固め、2人に話して聞かせた。




「入学式の朝。


制服に着替えて、いざ高校へ!って

ウキウキしながらドアを開けようとしたら。


電話が鳴って。でてみれば警察で。



《飯田瑞穂という女の人が酔って、

道端に倒れていたので、保護しています。


今は起きていますが、嘔吐を繰り返していますので、

至急、**警察署までいらしてください。》



とか言われて警察行って、

ふぅふぅ言いながらなんとか家までお母さん背負って!



それで遅刻しない方がおかしいじゃないっ!!!」





ダンッ!


と固めた拳でテーブルを叩いた。







「瑞穂・・・お前なぁ・・・・・・」


お父さんの呆れ声が聞こえた。




「羽依~。あの時は本当、ゴメンって~!

でも、千秋君と会えたんだから、いいじゃない~」







・・・・・・・それを言われたら、黙るしかない。



確かに、遅刻とか最悪だったけど・・・


それでも、千秋先輩と会えたから、

つい、感謝したくもなっちゃうんだ。







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