天然王子様に振り回されて
「でも、確かに、俺はお母さんに感謝だなぁ。

羽依に会えたのって、お母さんのおかげだし。


それに・・・俺、あの時羽依に惚れたわけだし。」




「・・・・・・・・へえ!?」





千秋先輩の言葉に、私は目を見開く。


あの時・・・私に惚れた!?




千秋先輩は、へへっと笑って言った。



「そう、俺さ。


羽依があの時『ありがとうございます!』って

言ったときの笑顔に、惚れちゃったんだ。


あの後、廊下とかですれ違う時。

羽依のことつい、目で追っちゃってたよ。」




「・・・・・っ/////」





顔、熱っ・・・。


でも、しょうがないよね。



そんなこと言われたら、誰だって赤くなるに決まってる。





というか、嬉しすぎだよ・・・。



私が千秋先輩に恋したとき、


千秋先輩も私に恋してたなんてっ・・・・・







「・・・・・・千秋先輩。」


「うん?」


「私も、あの時、千秋先輩に恋、しましたっ/////」




恥ずかしいのを我慢して、言った。


だって、こんな素敵なこと、

私だけが知ってるなんて、もったいないもん。





「え・・・///わ、ヤバイ、嬉しいっ・・・・・・」



千秋先輩は、バッと顔を隠したけど。


隙間から見える肌が、すごく赤いの、

分かっちゃった。





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