天然王子様に振り回されて
「あ、あの付き合って・・・・・」

付き合ってる、と言いかけたとき、嘲笑が起きた。



「そうよねぇ。付き合ってるわけないわよねぇ。」




・・・・・・・・・・・・・・・え・・・・・



私、付き合ってないなんて言ってないのに・・・




「だぁってこーんなブスと千秋君が?」


「まっさかぁ」


「ありえない、ありえない。」


「なーんか変な噂たってるけど、嘘に決まってるってぇ。」



「ね?そうでしょ?飯田さん?」



バカにしたよな笑みを浮かべ、先輩が嘲笑うように問う。





―――もしかしたら・・・・・・


昨日のことは、本当に、夢だったのかもしれない。


妄想だったのかもしれない。




だって、ありえないもん。




―――――でも・・・・・








信じたいよ・・・・・・・・








涙が頬を伝った。










その時――


















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