天然王子様に振り回されて
「おー。ずっとゴタゴタしてるっつーのに、暢気だなぁ、三木は。

じゃ、俺はこれで~」



先輩は教室に入っていった。



三木先輩は、私を見ると、嬉しそうに微笑んだ。



その笑顔を見て、脱力しちゃった。



だって、その笑顔はすっごく・・・優しげで温かい笑みだったから。





「み、三木先輩~」


私は三木先輩にガバッと抱きついた。



「わっ。どうしたの?羽依。」


「・・・・・三木先輩と私って・・・付き合ってるんですよね?

そうですよね?いんですよね?」


「うん。そうだよ。羽依は俺の可愛い彼女♪」




・・・・・ッ/////


か、可愛い彼女って・・・・・/////



可愛いって・・・・・

彼女って・・・・・






「彼女ってぇ・・・・・

うぇ~・・・良かったぁ~・・・・・」


私は先輩の胸板に顔を押し付け、泣いてしまった。




「え?どうしたの??なんで泣いてるの?

あ、テストでいい点取ったとか?嬉し泣き的な?」


「嬉し泣きは合ってますけど、テストじゃないですぅ~・・・」




さっきの会話からして、分かるでしょう!!!

三木先輩!!!





――三木先輩の天然は、今日もバリバリ健在みたいです。











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