天然王子様に振り回されて
三木先輩の手を気にしてたら、案外すぐに屋上についた。
・・・・・・けど・・・・・
「あの、三木先輩?」
思わず三木先輩を見上げた。
だ、だだだって!
三木先輩、手ぇ離さないんだもん!
私の心臓がもちません!!!
「・・・・・・・羽依。」
「はい・・・?」
――とんっ
・・・・・・・・・・・・・へ?
え、なんだろ、この体勢・・・。
うーんと・・・世に言う、壁ドンってやつ?
うん。そうだと思う。
だって、顔の横に三木先輩の手があるし。
後ろ、壁だし。
・・・・・・・・・・・・って、えぇぇぇぇ!?
壁ドンっ!?
なんで!?どういう流れで!?