天然王子様に振り回されて
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「・・・・・ッ・・・・うぅっ・・・・・・」
屋上で、私は膝を抱えて座り、密かに涙を流している。
今はたぶん、5時間目の授業だろう。
告白が終わってから、私はここで泣き続けている。
終わっちゃったんだ。
私の恋、終わっちゃったんだ・・・・・・。
「・・・・グスッ・・・・うぅぅ・・・・・・」
涙は取り留めなく溢れ出てくる。
――本当に本当に、私は三木先輩が好きだった。
いや、今でも変わらず好きだ。
好きになったきっかけは、ほんの些細な事。
高校の入学式。
私はあることのせいで入学式から遅刻。
そうしたら、案内役の先輩はおろか、
人が全くいないという事態に。
パニックに陥り、なんとかしようと校舎を歩き回れば歩き回るほど、
迷子になっていって・・・・・
そんな時、なぜだか知らないが、屋上に迷い込んだら、
そこで三木先輩がぼんやり座っていて。
私に気付いた三木先輩は、優しく私から事情を聞きだし、
無事に他の新入生と合流させてくれた。
その時の――
「大丈夫だよ。絶対俺が合流させるから。」と言った、
優しくて頼もしい声と、柔らかくて温かい笑顔が・・・・・
忘れられなくて―――
学校で三木先輩を見かけるたび、想いは増していって―――
でも。