天然王子様に振り回されて
―――そんなこんなで、家に着きました。
なんか、いつもよりすっごく早く着いた気がする。
・・・まだ、三木先輩といたいって思う私は、かなり重症だと思う。
「三木先輩、本当にありがとうございました・・・」
「ううん、別にいいんだよ。羽依とちょっとでも一緒にいれたし。
でも、やっぱ、まだ一緒にいたいなぁ~」
「~~~っ////」
思わず顔が赤くなる。
さすがは天然王子。
さらっと恥ずかしいこと言ってるのに、気付いてないっ!!!
そして嬉しい!!!
そう思いつつも、けっこうシャイな私は、コクリと頷くだけしかできない。
でも三木先輩は、それだけでも嬉しそうにふわっと笑ってくれた。
「じゃあ、また明日。朝、迎えにくるから。」
「えっ!そ、そんなっ迎えなんて・・・・・・悪いですよ・・・」
「・・・・・・・嫌?」
心配そうに私の顔を覗きこむ三木先輩。
至近距離にドキドキする。
「・・・・・っ、嫌じゃ、ないですっ。
すっごく、嬉しいです・・・
・・・・・けどっ・・・・・ホント、悪いですよ・・・。
私が、三木先輩の家に迎えに「だーめ。」」
私の声を遮って、三木先輩が笑った。
「俺、彼氏なんだしさ。迎えに行くぐらい、させてよ。」
そう言われれば・・・頷くしかないじゃないですか・・・・・。
私は、渋々頷いた。
三木先輩が、満足そうに笑った。
と、その時――