天然王子様に振り回されて
愕然とした。


確かに俺は、兄貴気質ではない。





けど、マジ、で?



頼りないのか?


だから、羽依、頼ってくれないって?


頼れないって?






ソレ・・・まずくないか?


いやいや、かなりまずいって。




え?じゃあ、どうしよ・・・・・






頭の中で不安がぐるぐると渦巻いた。



けど、羽依は、あまりにも予想外な言葉を続けた。






「頼ったりなんか、できませんよ・・・。


だって、私なんかと付き合ってくれてるってだけで、

奇跡みたいなものなんですから・・・。


頼るなんてそんな、図々しいこと、できません・・・。」








・・・・・・・・・・・・・・・は?




えっと・・・うん?



「・・・あれ?羽依、何言ってるの?

何語を話してたの?

火星語?彗星語??」


「・・・日本語ですよ?」



羽依が思わずというように、首をかしげた。





俺はプチパニック中。


え?日本語?え、じゃあ、羽依は・・・・・







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