天然王子様に振り回されて
羽依に似ている笑顔。



うーん。


羽依もお母さんと同じぐらい、

あっけらかんとしてればいーのに。



しみじみ思った。






「お母さんと羽依って、正反対ですよねぇ。」


「そうなのよぉ。

あの子、あの人似みたいだから。」



あの人、とは羽依のお父さんのことかな。


そういや・・・




「お父さんはどうしたんですか?」


まさか、お母さんと羽依残して、

仕事行っちゃったとか?





お母さんは一瞬、驚いたように俺を見て。


その後、納得したように頷いた。




「羽依、まだ言ってなかったんだ。」


「何をですか?」



首を傾げる。


でも、お母さんは俺の質問には答えずに、

逆にこう聞いてきた。




「ねぇ、千秋君ってさ。

羽依と付き合ってる期間って、どれくらい?」



・・・・・羽依と付き合ってる期間?


えーっと・・・





「今日で3日目ですかね。」


「あら。まだ全然だったのねぇ。

ま、なら、これから言うか。羽依のことだし。」



うんうんと1人頷くお母さん。


・・・・・・・なんのことだろ?







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