天然王子様に振り回されて
素晴らしい吐きっぷりのお母さんに、

最後におじぎをして、トイレから出た。




そして、さっきまでいた部屋に戻ると。


羽依が、うろうろと落ち着き無さそうに歩き回っていた。




「羽依。お待たせ。」


声を掛ければ、羽依はパッとこちらをみて、

あきらかにホッとしたような顔をした。



そしてすぐにキリリと顔を引き締める。




「千秋先輩、本当にありがとうございますっ!


では、早く行きましょう!遅刻しちゃいますので!」





時計を見れば、確かにギリギリの時間だった。




俺は頷き、羽依と一緒に駆け出した。






























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「へぇ。アキ、んなことしてたんだ。」


休み時間。



俺の前の席を勝手に借りてるハルは、そう言った。





「でも、アキも物好きだよなぁ。

二日酔いの面倒見るなんてさ。」








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