天然王子様に振り回されて
ピーンポーン



インターホンが軽やかな音を立てた。


玄関の前にいた私は、ドアを明ける。



そして、見えた人物に思わず頬が緩んだ。





「千秋先輩っ!」


「あ、羽依、おはよ。」


にっこりと微笑む先輩。


あぁ、もう。

先輩の笑顔には、どうしてもキュンッとしちゃうよ。





「おはようございます」


私もニコッと笑い返した。



千秋先輩は、そんな私を

すごい優しそうな瞳で見てくれる。





スッと、手が握られる。



それだけでも、嬉しくて胸がいっぱいになっちゃう。





私は、たぶん、病気なんだと思う。


"千秋先輩大好き病"。

うん。間違いない。













「羽依。」



先輩が、私を呼んだ。



「なんですか?」

そう、千秋先輩の顔を見上げて聞けば。




「羽依って、呼んでみたくなっただけ♪」


「~~~/////」



悪戯っぽく笑う千秋先輩には、敵わない。








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