天然王子様に振り回されて
だとしたら・・・・・・




もう、いらないの?







もう、千秋先輩は、その先輩が好きなの?











まだ抱き合ってる2人。




千秋先輩は、私に背を向けていて。


私に、気付く気配も見せなかった。





だけど・・・・・・


こちらを向いていた可憐な先輩が。



私に、気付いた。






そして、微笑んだ。


自信たっぷりな、満足げな、余裕の笑み。








ふんわりとした、可憐な笑み。






けど、瞳には、哀れみを浮かべていた。









私への、哀れみ。







それを見て取った私は、

硬直状態から、なんとか自分を解放させ、


くるりと、2人に背を向けた。








もう・・・・・充分。







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