天然王子様に振り回されて
駆け出す。

一目散に。





充分だよ。


私が、馬鹿だったんでしょ?




ただの、お遊びでしかなかったんでしょ?







ぼろぼろと、涙が溢れ出る。








昨日の先輩の言葉を、思い出す。




『どんなことがあっても、千秋君のことが好きでいるかってこと』







こういう、こと?


試すって、お遊びでだったってこと、分からせること?




それでも・・・・・






お遊びで付き合ってたとしても、好きかってこと?









私は、ピタリと立ち止まる。





いつの間にか、正門まで、来ていた。









「・・・・・・・・好きだよ・・・。」





今でも、好き。


千秋先輩のこと、好き。







だから・・・・・・・







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