天然王子様に振り回されて
俺が向かった先は2-Aの教室。
つまりは、俺の教室。
俺は笑顔を作って、永井さんのグループのところに行く。
「ねぇ。ちょっと、来てくれる?」
コテンと首を傾げて、スマイル。
永井さん達はなぜか、頬を赤くして、頷いた。
・・・・・・・・?
なんで頬、赤くするんだろ?
石原が『これも作戦のうちだから。しっかりやれよ』
って言ったから・・・言われた通りにやったんだけど・・・・・。
頬を赤くさせるって、どういうこと??
疑問を持ちつつも、俺は永井さん達を、体育館裏に誘導する。
ちなみに、石原は体育館裏で待ってる、はず。
なんか考えてたから、違うかもだけど。
俺らが体育館裏に行けば、石原はいた。
かなりの威圧感を出している。
うん。
俺も怖いや。
女子達は石原の姿を見ると、慌てだした。
「ねぇ、あの子・・・アノ石原さんじゃない?」
「やだぁ!絶対そうだよ!!!」
「確か・・・飯田さんの親友とか・・・・・」
「え!?ちょっと、ヤバくない?」
ざわつき始めた女子達。
けれど、永井さんはふわりと、優雅に微笑んだだけだった。
すごい。
超余裕そう。