その恋、取扱い注意!番外編(旧題 幼なじみは取扱い要注意)
「ありがと……湊、ごめんね。迷惑かけちゃった……」

「ま、俺がイケメンだから、いけなかったんじゃないか?」

湊は片方の口角をあげて、少し意地悪げに笑う。

その自信に脱帽なんですけど……。ま、私が気にしないようにそう言ってくれているのだけれど。

「う……その通りだから何も言えない」

素直に認めてあげると、髪の毛をくしゃくしゃっとされる。

「アリサさんから何か言われたんだね?」

「ん、まあな」

湊が珍しく言葉を濁す。はっきり言ってくれないと気になる。

「教えて?」

顔を覗き込むように、じっと湊のメガネの奥の瞳を見つめる。

「昨日……背後から抱きつかれた。それから奥さんより私の方が満足させてあげられますってな」

思わず絶句してしまう。

「……ひどい……そんな子だとは思ってもみなかった……」

信用していた分、悔しくてポロポロと涙が頬を伝う。

「泣くなよ……」

湊の肩に寄り添うように、頭を引き寄せられる。
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