僕が彼女に言って欲しかったこと
彼女の場合
新しいクラスにも慣れた、6月の某日。
いつものように家を出て
いつものように教室に入り
いつものように仲のいいクラスメイトと話をする。
高校二年生になった僕、相川 奏太<アイカワ ソウタ>の日常は、まぁ、そんなありきたりなところから始まる。
そして…
「なー、そろそろ来るんじゃね?」
「あぁ、そろそろだな。」
「頑張れよ、ソウタ!」
それぞれ別の友人に言われ、僕はため息をつくしかなかった。
僕のありきたりな日常は…
「奏太~~~~!!!!」
彼女の呼ぶ声でも始まるのだ。