僕が彼女に言って欲しかったこと
ガラリ、とものすごい音と共に僕の教室に入ってきた彼女は、僕を見つけると速足でこっちまで来て
「ごめん!ちょっと奏太借ります!!」
僕の腕をつかみ、引きずるように連れ出した。
最早友人の返事など聞いてはいない。
友人もいつものことだと言わんばかりに
「ど~ぞ~。」と口をそろえて言うのだった。
まぁ、当の僕はというと
抵抗しても仕方がないことは重々承知だから
そのまま彼女に引きずられるまま教室をでる。