トーフマン
その時だ。
一人の男か少女の前に立った。
そして、怪物を殴り飛ばした。
怪物は高く吹っ飛びスーパーの二階の壁にぶつかり落下した。
「大丈夫か?」
男は振り向き少女に優しく話かけた。
「……あ」
少女は小さく驚きの声をあげた。
その男に、見覚えがあったのだ。
その男は、少女が通う小学校の給食室に、車で豆腐の配達に来る、豆腐屋のお兄さんだった。
しかしその姿は、いつもと違っていた。
シャツの裾から伸びる両腕が、何か異形の鎧を身につけたかのような形をしていた。
そして、腰に銀色に輝くベルトを身につけていた。
いつものやさしい豆腐屋のお兄さんと、どこか雰囲気が違っていた。
他の怪物達が、こちらに注目した。
お兄さんは、静かに構えをとると、怒りの炎を目に宿しながら叫んだ。
「……変身!!」
ベルトが激しい光を放った。