トーフマン



俺は知らなかった。



いつも配達していた豆腐の成分に、人の体に超常的な力を与える物質が微かに含まれていただなんて。


豆腐屋を営む親父は、新商品開発の途中に、偶然、その物質を発見した。

そして長年の研究の末、人間を進化させる豆腐を発明してしまった。


しかし、過ぎた力は不幸を呼ぶと考えた親父は、その豆腐を封印したんだ。


俺は、その豆腐を、誤って口にしてしまった。











そして俺は……、














トーフマンになった。





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