トーフマン


その時だ。


「オラァァァァァァァッ!!」


ユウ・Uーが雄叫びをあげながら走ってきた。そしてスーパーマーケットの下に滑り込むと、片腕で少女の体を抱き上げた。


「ユウ・Uーさん!?」
「邪魔をするな人間!」
クモシダバーが、ユウ・Uーに向かって糸を吐こうと、口をガパァッと開いた。


すると、銃弾が三発飛んできて、クモシダバーの顔に当たった。


「ばぎゃッ」
クモシダバーは、顔を抑えてもがき苦しんだ。
おれは銃弾の飛んできた方向を見た。
餅が、拳銃をかまえて立っていた。


「今だ!やれ!やっちまえ!」
少女の体を抱えたまま、百メートル程離れた場所まで走ると、ユウ・Uーが振り向いて怒鳴った。
「・・・・・・よし」
「ばぎゃぎゃぎゃっ!」
クモシダバーが、顔を抑えたまま、背を向けて逃げ出した。
おれはスーパーマーケットをぶつけてやろうと思い、両腕に力をこめた。
するとクモシダバーは、右腕をあげ、その手を強く握りしめた。


スーパーマーケットが崩壊した。


おれの家の時と同じだ。強靭な蜘蛛の巣で締めつけ、一気に破壊したのだ。
「うわわわわわわわ」
山ほどの大きな瓦礫がたくさん降り注ぎ、おれは生き埋めになった。


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