トーフマン


「・・・・・・・・・・・・」


すごく変な気分だった。


形としては、あれだ。ドラクエのはぐれメタルみたいな感じである。


手がない、足がない、どろどろの状態。気持ち悪いような、気持ちいいような。


「・・・・・・・・・・・・はっ」


いかん。ぼんやりとしている場合ではない。


おぼろ豆腐になったおれは、そのどろどろの体で、瓦礫の小さな隙間を素早くくぐり抜け、外に飛び出した。


日の光がまぶしい。暑くてチャンプルー料理になりそうだ。


地面にべちゃっと降りると、もう一度叫ぶ。


「モードチェンジ!NormalDofu!」


光に包まれ、おれの体は、もとのトーフマンの姿に戻った。


すぐに周囲を見回す。






目の前に、クモシダバーがいた。



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