トーフマン


おれは地面に降り立った。


そして上空に大きく広がる、黒い煙を見上げた。


黒い煙は、ゆっくりと風に流され、霧散していった。


クモシダバーの肉体は、跡形も無く、この世から消え去った。




「・・・・・・終わった」


変身を解く。


ベルトが光を放ち、おれの体は元の人間の姿に戻る。


「・・・・・・疲れた・・・・・・」


元の姿に戻った途端、凄まじい疲労感が襲いかかってきた。体が重い。おれは膝をつき、うつぶせになって倒れた。


声をあげながら駆け寄ってくる、ユウ・Uーと餅の足音を聞きながら、おれは瞼を閉じ、ゆっくりと眠りについた。






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