生徒会の恋愛事情
決断
目が覚めた時、既に午後の授業は終わっていた。
かなり長い時間眠ってしまっていたらしい。
あたしは慌てて起き上がると、蛇持先生のところに行った。
先生はあたしのことを随分心配してくれていたみたいだった。
生徒会に行きたくなかったら寝てたらいいし、なんなら保健室に泊まっていってもいいとまで言ってくれた。
「ありがとうございます。
でも…もう大丈夫です。」
眠るま前に比べたら、気分は落ち着いていた。
考え事も少しは冷静になってできそうだ。
「大丈夫って言うなら良いんだけど、何かあったらいつでも来ていいから。
病気とか怪我じゃなくても、悩み事があるならいつでも相談に乗るから。
そうそう、5時間目終わりに犬山の兄ちゃんの方が来たんだけど、」
「聖也先輩が?」
「そう。
平井は話し合いの途中で気分が悪くなったから、保健室にいるって、平井のクラスの皆に話したって。
で、生徒会の方もそういう事にしておくって言ってるから、今日は休んでも大丈夫って。
あと、平井のお姉ちゃんのことも自分がちゃんと生徒会で説明するから心配するなって言ってたよ。」
聖也先輩はあたしの為に色々やってくれたんだ。
あたしは聖也先輩に感謝すると共に、あたしもそんな素敵な先輩になりたいと思った。
「荷物は平井の教室にあるって言ってた。」
「はい!
あたし、戻ります。
長居してしまってすいませんでした。」
「そんなの気にしなくていいから。
生徒会行くなら、早くいっておいで。」
「ありがとうします!
失礼します!」
あたしはそう言って、保健室を後にしたんだ。