生徒会の恋愛事情
「煩い!
親父似の兄貴に俺の気持ちなんて分かるか!」
「何の騒ぎですか?
ドアを開けっ放しで大声を出して。」
またドアから人が入ってくる。
入学式で挨拶していた会長さんだった。
「勇也(ユウヤ)のコンプレックスが発生したってとこかな。」
華羅お姉ちゃんが苦笑しながら、会長さんに説明した。
「そうだったんだですか。
勇也、気にする事なんてないじゃないですか。
十分イケメンですよ。」
「そんな事は今は…」
「あの!」
あたしが少し大きな声を出すと、室内が一気に静まる。
「勇也さんが言ってた通りです。
あたし、勇也さんに対して失礼な事を思ってました。
ごめんなさい。」
あたしが勇也さんを傷付けて、余計な諍いまで起こしてしまったようなものだ。
ちゃんと謝らなくては。