生徒会の恋愛事情
華羅お姉ちゃんの乗った飛行機が見えなくなってから、あたし達はその場を離れた。
あたし達は弥先輩の家の車で直接学校に行き、美羅も途中までは一緒に乗せてもらえる事になった。
美羅を途中で降し、学校に向かったあたし達は、残ってくれた小百合先輩と光唆にお礼を言った後、早速すべき事を始めた。
小百合先輩と光唆が頑張ってくれたおかげで、事務作業はあまり残っていなかった。
交代で、小百合先輩と光唆は休憩に入る。
その間に小百合先輩は、今日あたしが勇也先輩から聞いた話を光唆にしたようだ。
事務作業が終わって、会議が始まる前に本当か否か聞いていた。
真実だと確信した後も、驚いた表情は消えていない。
「皆さん知っての通り、8月のお盆を挟んだ一週間少し、9日間は学校が空いていません。
なので生徒会役員も学校に入る事は出来ません。
ですから、合宿を行いたいと思います。」
「合宿ですか?」
光唆が聞くと、弥先輩は頷いた。
「はい。
学校が閉まってても僕達に休みは与えられてないので、毎年合宿をしています。
場所は…今年は神崎所有の別荘にしたいと思います。」
「弥君の家の別荘!?
ラッキー!」
香里奈先輩が喜んでいた。
この時期は一般庶民枠の人がまだあの話を聞かされていない時が多くて、だいたいは宿取ったりキャンプしたりするんだって。
弥先輩の家が持っている別荘というのは、キャンプ場は勿論、その辺の宿よりも立派で綺麗なんだと、小百合先輩が教えてくれた。