生徒会の恋愛事情
あたしは光唆を2階まで連れてきた。
「どうしたんだよ…」
語尾が小さくなるのは、あたしが何の話をしようとしているか分かっているからだ。
それぐらい、ずっと一緒にういたんだから分かる。
もしかしたら、あたしの答えも分かっているのかもしれない。
「あのね!」
光唆の目が揺らいでいるのが見えた。
「…あたしね…光唆のことは好きになれない。」
「…」
「今までいっぱい助けてもらって、支えてくれて、本当に感謝してる。
そんな光唆は、あたしの大事な人だけど…」
光唆を大事に思う気持ちは、華羅お姉ちゃんや美羅、由羅お姉ちゃんが好きな気持ちと一緒だった。
光唆はあたしにとって…家族みたいなものなのかな。
「でもね…」
「…分かってたよ。」
光唆が小さな声で言う。
「光唆…」
揺らいでいた瞳は、今は真っ直ぐにあたしをとらえている。