生徒会の恋愛事情


会長さんの説明によると、概要はこうだった。


この高校の生徒会は結構変わっている。


まず、普通の学校にあるような生徒会選挙がない。


新2年生、3年生のメンバーは前年度のメンバーが推薦しあって決める。


新1年生は、新2年生、3年生のメンバーが推薦しあって候補者を決めるそうだ。


それで、華羅お姉ちゃんが会長さんの推薦で新メンバーになり、華羅お姉ちゃんがあたし達を推薦したようだ。


だが、推薦されたかって必ず生徒会に入らないといけないというわけではない。


嫌なら断ってもいいのだと、会長さんは言ってくれた。


この生徒会は仕事が凄くハードで、部活やバイトをしながら生徒会もする事は出来ない、出来たとしても勉強する暇がなくなるそうだ。


だから他にしたい事があるなら、遠慮なく断るべきだと会長さんは言った。


あと、お金の出所は明かされなかったが、生徒会役員には給料が出るらしい。


しかもこの生徒会に入っているだけで、大学入試に有利になるみたいだ。


あたし達が説明されたのはここまでだった。


「今日中に決めなさいなんて言いません。
でも今説明しました通り、この生徒会は忙しいので、あまり時間を差し上げられません。
明明後日までに返事をいただけたら助かります。
返事は生徒会担当教諭ではなく、この中の誰かにして下さい。」


あたしと光唆はそれだけ聞かされると帰らされた。


華羅お姉ちゃん達は他に話し合わなければいけない事があるから残ったのだ。



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