生徒会の恋愛事情


香里奈先輩のやる気に私は感服する。


あたしも頑張らなきゃ。


香里奈先輩がこんなに頑張って作ってくれた台本なんだから。


「小百合先輩は予定よりも来るのが遅れるそうですし、勇也の掃除が終わったら、一度皆で読み合わせしてみましょうか。」


「おい弥!
ならお前も手伝え!」


「何が手伝えだ。
割ったのは勇也だろ?」


聖也先輩は叫び、頭を抱える。


「…香里奈先輩。」


あたしは小声で言った。


「どうしたの?」


「聖也先輩って、勇也先輩といる時っていうか、勇也先輩と何かあるとクールなのが崩れますよね。」


今まで意識してなかったけど、思い出してみるとそうだ。


「本当だね。
合宿中は、クールイケメンな聖也先輩が見れないかも。」


あたし達はこっそり笑った。


それから四半時が過ぎた頃、あたし達は大きな丸いテーブルについて台本を読み始めた。



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