生徒会の恋愛事情
どんな人かって小百合先輩が聞いた。
香里奈先輩もとても興味津々だ。
でも…
「そんな!
あ、でも、その…」
やっぱり言えない。
小百合先輩も香里奈先輩も優しい。
あたしの気持ちが分かったら、応援するって言ってくれると思う。
だけど…華羅お姉ちゃんの事もある。
弥先輩の気持ちも…
だから…
「恥ずかしくて言えません!」
あたしは枕を抱き締めてそう言った。
二人に嘘吐くのは心苦しい。
でもそう言わざるをえなかった。
「そっか…その人のこと本当に好きなんだね。」
「いいなー。
あたしもそれくらい好きになれる人欲しい!
なんか沙羅ちゃんが羨ましい!」
香里奈先輩は目を輝かせて言った。
まるで夢見る少女のような瞳だった。