生徒会の恋愛事情
5 文化祭は大忙しです!
帰ってきた華羅お姉ちゃん
カレンダーを捲ると、秋らしいデザインの1ページが、生徒会室を飾った。
夏休みが終わり、今日から9月が、そして2学期が始まる。
暦の上では、春が過ぎ、夏も終わり、秋になった。
あたしが生徒会に入ってから、どれだけの月日が経ったかよく分かる。
「もう9月か。」
「光唆!
香里奈先輩に言われていたあれはもう終わったの?」
いきなり生徒会室に入ってきた幼馴染みに聞くと、こんな返事が帰ってきた。
「ああ、あれ?
勇也先輩が全部やってくれてさ、生徒会室に先に戻っとけと。」
「なるほどね。」
光唆との関係も、穏やかなものになった。
あの日までと完全に同じかと聞かれたら、首を縦に振る事は出来ない。
でも、前よりも良い関係になったとあたしは思う。
なんて説明したらいいか分からないけど、あたし達は確実に信頼を深めていった。
「もうすぐ華羅姉が帰って来るな。」