生徒会の恋愛事情
希望と疲労
華羅お姉ちゃんが帰ってきてから、個人の仕事は格段に減った。
文化祭の準備で体育祭方は遅れがちになっていたが、それも着実に進んでいった。
華羅お姉ちゃんは留学して、今まで以上に優秀になった証だ。
でも、ちょっと不安になる事もある。
「あ、それあたしがやります!」
「華羅!
それは体育委員と話し合わねえといけない話だ!
俺が行く。」
勇也さんはそう言ったが…
「いいよ。
勇也は今、修学旅行のプログラムの案件も抱えてるでしょ?
あたしは風紀委員に出す文化祭安全要項も終わったし、ちょうど手が空いたから。」
「は!?
安全要項もう終わったのかよ?
早すぎだろ!」
「そう?
でも急がなきゃ。
文化祭まであと2週間ないんだし。
ってわけで、あたしやります!」
最近の華羅お姉ちゃん、働きすぎだと思う。
そりゃ、仕事のスピードが上がったんだから、こなす量が増えるのは仕方ない。
だからって多すぎる。
「華羅ちゃん、ちょっとは休憩したら?
お弁当も食べてないって言ってたじゃない。」