生徒会の恋愛事情
あたしは弥先輩に話を聞いてもらっていた。
話って、そんな大したことじゃない。
クラスで起きた事とか、家での事とか。
他愛もない話だった。
でもき始めて数分後、振り返っても学校が見えなくなる頃である。
それまであたしの話を聞いてくれていた弥先輩が口を開いた。
「沙羅ちゃんに聞きたい事があるんだ。」
弥先輩の声は、何時にも増して真剣だった。
「…どうしたんですか?」
そんな弥先輩に、あたしは少し緊張してしまう。
急に何だろう。
華羅お姉ちゃんのことかな?
喧嘩しちゃったとか、最近忙しくてプライベートな会話してないとおか、留学から帰ってきてから変わっちゃったとか、そんな話だったら…
心の奥底で、チクリとした痛みが生まれた。
まだ話も聞いてないのに、おかしいんだけど。
あたしがそんな事考えていたら、弥先輩はゆっくりと話し始めた。
「今の生徒会、どう思う?」