生徒会の恋愛事情
「どうっていうのは?」
あたしは特に不満がなかった。
最近は目が回りそうな程忙しくて、偶に自分が何やってるか分からないくらいだ。
でも先輩やお姉ちゃん、光唆がいてくれてるから、何とか自分を保ててる。
そんな先輩達も、仕事が出来て優しい。
尊敬できる人ばかりだった。
それに…聖也先輩と勇也先輩が兄弟げんかする事は多々あるけど、皆仲良くやれてると思う。
凡人の一年生であるあたし達のことも、皆さん信用してくれているぐらいで、全員が互いを信頼している。
…メンバーにも恵まれてるし、多忙だけど上手くいってると思うんだけどな。
あたしは自分が思っている事を素直に伝えた。
「そうだよね…」
弥先輩は、あたしが言い終えると考え始める。
「弥先輩は、何か不満があるんですか?」
あたしと弥先輩は立場が違うから、考えている事、考えないといけない事も違ってくると思う。
だから、弥先輩からしたら上手くいってない事があるのかもしれない。
分からないけど、それがあるならあたしも知らなきゃ。
そう思って、あたしは弥先輩の言葉を待った。