生徒会の恋愛事情


「どうっていうのは?」


あたしは特に不満がなかった。


最近は目が回りそうな程忙しくて、偶に自分が何やってるか分からないくらいだ。


でも先輩やお姉ちゃん、光唆がいてくれてるから、何とか自分を保ててる。


そんな先輩達も、仕事が出来て優しい。


尊敬できる人ばかりだった。


それに…聖也先輩と勇也先輩が兄弟げんかする事は多々あるけど、皆仲良くやれてると思う。


凡人の一年生であるあたし達のことも、皆さん信用してくれているぐらいで、全員が互いを信頼している。


…メンバーにも恵まれてるし、多忙だけど上手くいってると思うんだけどな。


あたしは自分が思っている事を素直に伝えた。


「そうだよね…」


弥先輩は、あたしが言い終えると考え始める。


「弥先輩は、何か不満があるんですか?」


あたしと弥先輩は立場が違うから、考えている事、考えないといけない事も違ってくると思う。


だから、弥先輩からしたら上手くいってない事があるのかもしれない。


分からないけど、それがあるならあたしも知らなきゃ。


そう思って、あたしは弥先輩の言葉を待った。



< 195 / 385 >

この作品をシェア

pagetop