生徒会の恋愛事情
悩み―光唆―
沙羅が入ると聞いて、俺の心は生徒会へと傾く。
沙羅と同じ高校に行きたくて、必死になって勉強した。
そして俺の夢は叶った。
でも沙羅が生徒会に入り、俺が入らなければ、中学生の時のようにあまり会えなくなるだろう。
俺は天秤に賭ける。
昔から好きな沙羅か、昔からやって来た陸上か。
ちょうど釣り合ってしまうが、俺がさっき言った言葉がバランスを変える。
生徒会に入れるチャンスを貰った俺と沙羅。
せっかく貰った貴重なチャンスだ。
なら使ってみようか。
「俺も入るよ。」
「本当!?
じゃあ華羅お姉ちゃんが帰ってきたら言っとくね。」
「頼む。」
笑顔で答える沙羅は、きっと俺の気持ちなんか知らないだろうな。
そう思うと少し切なくなると共に、やはり沙羅と一緒にいれる選択をしようと思った。