生徒会の恋愛事情
倒れた柱
「うーん…もうちょっと声低めにした方がいいかも。」
「低め?」
「そう、なんていうか…今だとちょっとヒステリックな感じが強いかも。」
「なるほど!
ありがとう。」
文化祭まで、残すこと3日となった。
嘘、もう日付超えちゃったから2日になる。
華羅お姉ちゃんとあたしは、家で台本の読み合わせをしていた。
華羅お姉ちゃんはもう台詞を完璧に覚えていて、あとはどれだけ演技力を上げるかってところだ。
あたしは…正直あんまり台詞もないし、もう大丈夫かな。
っていっても、油断は禁物なんだけどね。
「沙羅も華羅も早く寝なさいよ。
明日もまた早いんでしょ?」
「はーい。」
お母さんみたいなことを言う由羅お姉ちゃんに返事しつつも、あたし達は布団の中でこっそり話を続けていた。
由羅お姉ちゃんは多分気付いているけど、それ以上何も言ってこなかった。
でも流石にそろそろ寝た方がいいかなって思ったあたし達は、30分くらいしてから目を瞑った。