生徒会の恋愛事情


「僕が行きます。
香里奈が手伝いの子を帰してくれたから、あとは片付けだけですから。
勇也はそのまま続けて下さい。」


「分かった!
頼んだぞ、弥。」


「はい。
沙羅ちゃん、ちょっとすいません。」


そう言って弥先輩は、あたしの前に立ったの。


「おんぶ、でいいですか?」


「え?
あ、はい…えっと…お願いします。」


あたしは、慌てて弥先輩の背中に体を預けた。


「す、すいません…」


「そんなの気にしないで下さい。」


弥先輩は舞台から降りる。


そして蛇持先生と一緒に保健室に向かったが、先生は華羅お姉ちゃんを診るために、急いで保健室へ戻る。


弥先輩はあたしを背負っていて走れないから、ゆっくりと追いかける事にした。


「本当に…ごめんなさい。
弥先輩はちゃんと注意してくれたのに。」


あたしは弥先輩に謝る。


「普通はそんな咄嗟に動けないよ。
それに…二人を怪我させたのは僕のミスだ。」



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