生徒会の恋愛事情
あの怪我を見た時から分かっていた。
でも、華羅お姉ちゃんの言葉が現実を突き付ける。
文化祭に…出られない…
「…そんな泣きそうな顔しないでよ。」
華羅お姉ちゃんがあたしに笑いかける。
でも、何で笑っていられるか分からなかった。
凄く痛かったはずなのに
凄く頑張ってたのに
あたしは悔しかった。
「ごめんなさい…」
「沙羅が謝る事じゃないよ。」
「ううん。
あたしのせいだよ…だって華羅お姉ちゃん…」
あたしがあそこに立ってなかったら、誰も怪我をせずにすんだ。
あんな惨事は起きなくて、壊れたものを掃除するだけで終わっただろう。
準備が遅れて、皆で焦って、でも誰一人欠けずに。
「でも沙羅が悪いんじゃない。
ってか誰のせいでもないよ。
誰かが悪くてこうなったんじゃなくて、あたしは当然の事をしたまでなの。」