生徒会の恋愛事情


「二人とも大丈夫?」


美羅がお菓子を持ちながら交互にあたし達を見る。


由羅お姉ちゃん、無理して買ってくれたんだ。


「あたしは大丈夫。
華羅お姉ちゃんが助けてくれたから。」


「あたしも大丈夫。
ちょっと入院しないといけないって言われたけど。」


ベッドに横たわったまま、華羅お姉ちゃんは答えた。


「入院!?
華羅お姉ちゃん、入院しないといけないの?」


事情を知らなかったのであろう美羅は目を丸くした。


そうだよね、急に入院とか言われても戸惑うよね。


「さっき先生から電話では聞いたけど…あとで手続きしとくから。
なんか私がサインしたらすぐに入院出来るみたいだから、今からサインしてくるね。」


「ありがとう。」


それから由羅お姉ちゃんは、蛇持先生と話すためにその場を立ち去って、美羅も由羅お姉ちゃんに着いていった。


「入院って、サインしたらすぐに出来るものなんだ。」


「いや、普通は無理だよ。
検査とかしないといけないじゃん。
弥が頑張ってくれたみたい。
神崎の権力ってやつ?」



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