生徒会の恋愛事情
それからすぐに幕が下りた。
下りてすぐに、弥先輩があたしの足を触れる。
「薬、切れた?」
「どうなんでしょう…こんな短時間で切れるのでしょうか?」
すると、舞台袖から白衣が見える。
「違うわよ。
効きすぎて副作用が怖いくらいの注射だから、本当に部分的にのみ効くようにしてたの。」
「蛇持先生!」
先生はしゃがんであたしの足に触れる。
「前に怪我したのがこっち。
で、平井がぶつけたのはここ。
歩けなかったのは神経が繋がってて、元の怪我が響いているから。」
触診しながら話す先生は、的確に痛むところだけに触れていた。
「でも、この前程酷くない。
勿論、2ヶ所も怪我してるから安静にしてもらわないと困るけど、今日のは湿布貼ってたら明後日には完治するから心配しないで。
…さて。」
先生は立ち上がって、その場にいた全員に言った。
「とりあえず平井は保健室に連れていくから、片付けは皆でやって。
で、とりあえず神崎は平井を運ぶの手伝って。」
え?もしかしてまた?
「…はい。」
その時の弥先輩の声は何処か暗かった。
何でか分からない、だけど…
嫌われちゃったのかな?